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航空自衛隊那覇基地モニターになりました
基地モニター体験記
先日2回目となる基地モニター研修がありましたので参加してきましたので記録。
*何枚か写真をUPしていますが許可を得ている場所での撮影で、ブログ掲載も了解をもらっています。
沖縄には米軍基地や、陸・海・空の自衛隊基地と多くの軍事、防衛にかかる基地が点在しています。
特に、米軍普天間基地の辺野古移設に関しては、県知事と政府の意見が真っ向から対立している状況であり、周辺海域で緊張感が高まっている事もありネット上でも議論の広がりを見せていますが、運動を目的に新基地建設を反対をしている人、経済を理由に県内移設を反対をしている人、国防上の理由で賛成している人、経済理由に賛成している人、左翼系市民団体が反対しているから賛成している人と、皆さん様々な考え方をぶつけて盛り上がってますね。
私自身の考え方は「普天間基地は県外・国外移設。辺野古新基地建設反対」派です。
ただ、考え方だけを書いちゃうと「左翼乙」とか「県外から参加のプロ市民ww必死wwすぎww」とか言われちゃうので、基地モニターに応募することにより「公式に航空自衛隊那覇基地司令から委嘱を受けて」航空自衛隊の各基地の任務の説明、装備品の説明を受け「リアルで見聞きした情報」により、普天間が沖縄県外に出て行ったあとの影響を考える要素の一つになればな〜 とかを動機の一つとして応募しました。
んで、今回の研修先は航空自衛隊与座岳分屯地と知念分屯地です。
南西航空混成団に所属する南西航空警戒管制隊の一つが与座岳で、第5高射群が知念って説明だったと思います。
うん、自衛隊の組織はわかりにくくてさっぱりわからん。
要するに、与座岳はレーダーがあって目の役目。知念はペトリオット(パトリオットは間違いとの事)があって盾の役目という事ですね。
では、与座岳分屯基地から
この基地の特徴は通称「ガメラレーダー」と言われている「J/FPS-5レーダーC」です。
すごく大きなレーダーなので、遠くからでも見えますが、近くで撮った写真がコレ。
(土台のコンクリ部分だけで6メートル)
ドームの中にレーダーが設置されていて、大きなレーダーが1つ、小さなレーダーが2つの計3面にレーダーが付いています。親ガメラ1、子ガメラ2ですね。レーダーの大小で能力はもちろん違うのですが、詳細は「機密」との事でした。まあ、そうですよね。
このガメラレーダーは日本全国に4機のみであり、沖縄は一番最後に設置され4番目です。
(大湊、佐渡、下甑島、与座岳)
私の勝手なレーダーのイメージだと「電磁波でチョコレートが溶ける」とかの古いレーダーのイメージだったので、これだけ大きなレーダーで周辺地域の電波障害や健康被害が無いのか気になったので質問したところ「総務省基準に照らし合わせても基準の1/1000程度なので問題ないが、やはり近隣住民の方から心配する声があるので基地としても説明やフォローをしている」との事でした。
んで、検索してみると、基地側が作成したレポートを発見。
http://www.mod.go.jp/asdf/yoza/setsumeishiryo/sokutei201302.pdf
んで、住民側や識者の意見がコレ
http://ryukyushimpo.jp/news/storyid-203942-storytopic-1.html
私は電波の専門家じゃないのでアレコレ意見することは出来ないので、両方の見解と疑問をのっけておきます。
あとは、レーダーをモニターしている部屋だとか、発電施設とかを見学したのですが、聞いた事をブログに乗っけて良いのか確認しなかったので細かい事は割愛。
次に、知念分屯基地
こちらの基地は与座岳の目が見たものやその他情報を受けて、対応する「盾」が任務です。
つまりコレがあります。
(航空自衛隊創設60周年記念塗装が残っていたので記念にパシャり)
日本に飛来するアレやアレを迎撃するためミサイルを飛ばす発射台ですね。
この日はなぜか発射台のみ展示。稼働可能状態では見せてくれないんですね。
(エアーフェスタでは発射管制装置とセットでした)
射程や次弾発射にかかる時間や、常時稼働している台数は「機密」まあ、そうですよね〜
この装置は、PAC3(ペトリオットミサイル)等を発射する際に使用するのですが、先に説明をもらったレーダー(や、その他レーダー)から情報が届いて、発射指示が出たら発射するという流れです。
なので、例の無慈悲な攻撃が好きなアノ方が騒ぎ出すと忙しくなるわけですね。
んで、まったくの余談なのですが、自衛隊の装備品も見ていて思った事。
私の勝手な考え方ですが、こう言った組織は徹底した効率化と合理化がされていると思っているのですが、そういった視点で装備品を見ると。
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お解りいただけるだろうか?
こう言った滑り止めが施されているのです。
んで、疑問に思って「ボンネットに滑り止めが付いているという事は、ここに立って何かをする前提なんですか?」と質問したところ「整備時に滑りやすい場所なので、労災(公務災害)が発生した場合、人員に影響が出るため、未然に防ぐ様に配慮されている」旨の回答でした。
ちなみに、上の写真のミサイル発射装置の滑りそうな場所にも同様の滑り止めがありました。
と、話が逸れていますが、こういった「働く人を大切にする」気配りができる組織は好きです。
とまあ、ざっくりこんな感じで2回目の基地モニター研修は終わりですが、各基地への移動は航空自衛隊さんのマイクロバスで移動です。なので、移動中の燃料費は国費で移動しているという事ですね。(食事は毎回自費ですよ)んで、基地モニターは周辺地域の代表者として参加しているので、国費を使って見学をしている以上、思った事や感じた事は周知や意見の義務もあると勝手に解釈しているので、今回の研修で感じた事を少し。
@ 整理・整頓は流石です。
A 各基地で概要説明を受けますが、市町村の概要説明は不要だと思います。その分、基地任務の詳細説明に時間を充ててもらいたい。
B 専門用語で説明しすぎです。一般市民に説明する事が任務ではない事は判りますが、基地モニターが完全「???」ってなっているのは如何かと。とくにアルファベットでの省略部署名・機材名なんて理解出来るはずがないです。事前に説明用の資料を配布された上で説明するならともかく、モニターだけの説明で省略語はちょっと・・・ という訳で、基地モニターに意見を求めるなら、基地モニターの立場に立った説明の仕方を求めます。
という事を、次回、那覇基地司令にお会いした時にお話するつもりです。
次回は、6月に那覇基地見学との事なので、もう一つの目的である「緊急搬送」関係の説明が聞けるか楽しみです。
最後に各基地にあるミニチュアシリーズ。
コレ、けっこう精巧に出来ていて、見るのが楽しみだったりします。